( ´_ゝ`)新年のご挨拶のようです(´<_` )
- 1 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/02(水)
22:56:20.59 ID:SbHTA6gM0
登場人物は大体一貫、微妙にシリーズっぽいけど単独でも読めるよう頑張ります
その1
(´<_` )が家出し( ´_ゝ`)が探すようです
その2
( ´_ゝ`)鍋パーティのようです(´<_` )
( ´_ゝ`)ノで兄者視点
(´<_` )ノで弟者視点
今回は安価沢山
ながら投下で始めるよー
- 4 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/02(水)
22:57:50.81 ID:SbHTA6gM0
( ´_ゝ`)「も〜〜ういぃくつ寝ぇる〜とぉ〜〜〜JASRACK!!」
(´<_` )「時に落ち着け兄者、もうとっくに年は明けているぞ」
( ´_ゝ`)「もー弟者ったらー、またまたご冗談を」
(´<_` )「いやマジで」
( ´_ゝ`)「…………」
\( ´_ゝ`)/
〜( ´_ゝ`)新年のご挨拶のようです(´<_` )〜
- 5 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/02(水)
22:59:26.17 ID:SbHTA6gM0
- (´<_` )ノ
俺がそう答えた瞬間、兄者は物凄い勢いであばばばばばばと妙な動きをしながら
部屋の中を走り始めた。うっとうしいなあ、おい。
すでに元旦からは少しだけ日にちが過ぎているが、俺たちは相変わらずのコタツ虫だった
外は野良犬が庭をアホのように駆け回り、家のコタツの中にはどっかから入ってきた猫が
勝手に丸くなっている。
そんな暢気な寝正月をぐだぐだと送るのが俺たちの日常だ
しかし兄者はどうしたことか、やばいやばい!と叫びながらコートを着込んでいた。
何がやばいんだ。
お前の頭か、とは言わないでおこう。
(´<_` )「どうした兄者、どっか行くのか」
(;´_ゝ`)「弟者、のんびりしているお前はアホか。もう正月はすぎているんだぞ!?」
(´<_` )「それくらい知っている。だが兄者には特に関係のないことだろう?」
(#´_ゝ`)X「クロスチョップ!!」
(´<_`;)「うおっ危ね」
- 7 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/02(水)
23:01:26.67 ID:SbHTA6gM0
突然両手をクロスさせて突進してきたので、俺は素早く横に避けてかわした
運良くかわすことは出来たが兄者の方は勢い余ったのか
そのまま本棚にぶつかり、本たちの攻撃にあっていた
(メメ; _ゝ )「おぅっふ!!」
(´<_`;)「大丈夫か兄者…!傷は浅いぞ!しっかりするんだ!」
(#)´_ゝ`)「…は、八割方お前のせいだが心配してくれてありがとう!」
(´<_` )「それで?正月に何かあるのか?」
(#)´_ゝ`)「あ、もうこの怪我に関しては終わりなんだ…」
床にのの地を描きながら蹲る。
なんとなくうっとうしいのでその後ろ頭を蹴飛ばし、俺はもう一度聞いた
(´<_` )「で? 何があるんだ? まさかこの年になってお年玉でも貰うつもりじゃあるまいな」
( ´_ゝ`)「ぎくり」
- 10 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/02(水)
23:05:41.35 ID:SbHTA6gM0
(´<_` )「……………」
口でぎくりって言う奴初めて見た。
目をきょろきょろと中に漂わせ、決して俺の目と合わせまいとするその姿は、
いくらなんでもわかりやすすぎだろう。
俺は元から細い目をちょっとだけ細めて、憐れみの眼差しで兄者を見つめた
(´<_` )「………兄者…」
( ;_ゝ;)「やめて! そんなかわいそうな生き物を見る目で見ないで!
仕方ないじゃない!ニートなんだからっ」
(´<_` )「働けよ」
コタツに伏せっておうおうと鳴いている兄者に冷静に突っ込みながら、みかんを一粒口に放り込んだ。
うん、美味い。
やっぱ冬はコタツにみかんだよな。
しばらくみかんの冷たさと酸味を味わっていると、しばらく泣いていた(フリ)をしていた兄者が、突然思い立ったように立ち上がった。
その口元には嬉しそうな笑みが浮かんでいる。
(*´_ゝ`)「そうだー!」
(´<_` )「今度は何だ」
- 12 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/02(水)
23:08:38.50 ID:SbHTA6gM0
俺よりもちょっとだけ高い鼻を更に高くし、にんまり笑いながら俺を見下ろしてくる。
な、なんだこいつ
何を企んでいる?
兄者は立ち上がったくせに寒くなったのか再びコタツに入ると、俺に言ってきた
( ´_ゝ`)「時に弟者よ、お前年賀状は来たか?」
(´<_` )「きたよ。兄者は全然来てなかったみたいだがな」
( ´_ゝ`)「死ね! …まあそれはいいとして、人として新年の挨拶は大切だよな?」
(´<_` )「引きこもりが何言ってやがる」
ありのままのことを言ったのに、なぜかむっとした表情で俺の鼻先に指を突きつけた
口を尖らせ顔を引き寄せる
(#´_ゝ`)「ええい!だからだな、愚弟!」
(´<_` )「なんだ愚兄」
(*´_ゝ`)「新年の挨拶に行こうじゃないか!」
- 14 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/02(水)
23:15:33.84 ID:SbHTA6gM0
顔を綻ばせ、高々と叫んだ。
酒でも入っているのではないかと疑うほどにハイテンションな兄者はにこにこと
俺に語りかけてくる。
というよりも一人で勝手に喋っている
(´<_` )「………は?」
(*´_ゝ`)「お世話になったお友達にする新年のご挨拶! それは人としてとても大切なことだと思わないか我が弟よ!
それにうまくすれお年だ…おおっとこれ以上は言えないぜ!フッフーゥ!」
(´<_`;)「…………」
ダメだこの兄。
早くなんとかしないと。
こう思うのももう何度目かもわからないが、それについては今は追及すまい
そして言っておくが、お友達といっても俺たちと同年代かそれ以下なんだから、特にお年玉はもらえないと思うぞ。
しかしそんなセリフも、嬉しそうな兄者の顔を見ているとなんだか言う気が失せてしまった。
まあ、こんなに嬉しそうにしているんだ、何よりこの引きこもりが外に出ようとするのを止める理由も無い。
(*´_ゝ`)「な、な、いいだろう、行こうぜ弟者よ!」
(´<_` )「う〜む…」
- 15 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/02(水)
23:17:40.89 ID:SbHTA6gM0
友達に会うのもそれはそれで楽しいし、………別にいいか
挨拶するだけして帰ろう。
(´<_` )「いいだろう」
( ´_ゝ`)「よしよし、それでこそ俺の弟だ!行くぞー!」
(´<_` )「はいはい」
俺も兄者にならってコートを羽織った。
正月のせいか人通りは少ないが、それは逆に好都合だ
さて、まずは何処の家に挨拶に行こうか?>>17
1(*゚∀゚)
2( ・∀・)(*゚ー゚)
3ξ゚听)ξ
4( ФωФ)
5从'ー'从
6| ^o^ |
7('A`)
8川 ゚ -゚)
- 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/02(水)
23:19:24.11 ID:pmIeZjQW0
- 8
- 21 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/02(水)
23:28:15.69 ID:SbHTA6gM0
- ( ´_ゝ`)ノ
それじゃあ、まずはクーの家に行こう、とか言い出した弟に俺は思わず顔を顰めた。
顰めた俺に弟者は怪訝そうな顔をしたので慌てて引っ込める。それもそのはず
弟者は知らないのだ。
俺とクーが知り合いで、しかも仲が悪いということを。
弟者は知らないのだ。
俺の大切な魔法少女隊アルスたんのフィギュアが奴の手によって粉砕されたことを
弟者は知らないのだ。
俺がクーの服を間違ってブルセラに売ったことを
それが原因でフルボッコされたことを
弟者は……
(´<_` )「兄者?どうした?」
(;´_ゝ`)「あ、いやその」
しかしここで嫌と言えば「じゃあ、やっぱり家に帰ろうか」ということになりかねない。
それどころか家にいる母者にさっさと働け!とどつきまわされ、妹者にお年玉をせびられかねん
それならばクーにさっさと挨拶を済ませて他の家を回ったほうが得策だろう、と俺は頭の中で言い聞かせた
そうさ、クーがなんだ!
あんなやつ、単にアンチ幼女なだけじゃねえか!俺は断じて屈しないぞ!屈しないとも!
幼女の可愛さは不滅!
- 22 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/02(水)
23:29:46.92 ID:SbHTA6gM0
( ´_ゝ`)「よし……行くぞ弟者よ」
(´<_` )「それはいいが兄者、なんで震えてるんだ?」
( ´_ゝ`)「……………」
本当、怖いとかそういう感情は全然ないんです。はい
またフルボッコされたらどうしようとか、全然心配してないんで、むしろこっちが
叩きのめしてやりますよ。ははは
(´<_` )「ま、行くか」
そんな思いと供に、俺たちはクーの家へと向かった。
- 25 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/02(水)
23:37:39.84 ID:SbHTA6gM0
- ―――川 ゚ -゚)の家―――
ピンポーヌ
弟者がチャイムを鳴らすと見知らぬ少女が振袖姿で出迎えてくれた。
うはwwww美少女ktkrwwwww
長い髪を右上の鈴簪で一つにまとめ、藍色の振袖に身を包んだ少女は俺たちを見て一つ首を傾げる
その仕草がまた可愛らしい
lw´‐ _‐ノv「…………なにやつ?」
(*´_ゝ`)「俺やつwwwwwなんつてwwwwww」
(´<_` )「おちつけ兄者、つまらないぞ」
lw´‐ _‐ノv「いや、なかなかだよん」
(´<_` )「え」
( ´_ゝ`)「ほれ見ろ!それ見ろ!美味しいミロ!」
lw´‐ _‐ノv「なかなかにつまらない。座布団−5くらいなのだ」
( ´_ゝ`)「……………あ、そう」
期待させて突き落とす、ぬくもりの後の絶対零度。
この娘、……出来る!
ここは男として何か言っておくべきか?
>>27
- 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/02(水)
23:42:36.24 ID:tqEPoSPGO
- あばばばばばけましておめでとう!!
- 29 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/02(水)
23:48:17.88 ID:SbHTA6gM0
一瞬の静寂の後、藍色振袖の少女が敬礼するように頭に手を寄せた。
lw´‐ _‐ノv「それはそうと、この家に何かようかなー?」
(´<_` )「ああ、それなんだけど、君、確かシューちゃんだよな、クーの妹の。お姉さん、今家にいる?」
弟者の説明的なセリフにシューちゃんとやらはこくこく頷くと、2階を指さして教えてくれた
lw´‐
_‐ノv「ふむ、クーねねなら今自分の部屋におるが」
(´<_` )「なるほど、ありがとう。おい兄者、早いところ挨拶すませ―――」
(;´_ゝ`)「あばばばばばけましておめでとう!! 」
lw´‐ _‐ノv「………………」
(´<_` )「………………」
タイミング間違えた……
- 30 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/02(水)
23:53:39.49 ID:SbHTA6gM0
玄関先で何をやっているんだと聞かれれば逃げ出したくなるような状況だったが
このちょっと糸目の少女はちゃんと答えてくれた。
lw´‐ _‐ノv「あばばばばばけましておめでとう」
( ´_ゝ`)「…………!!」
lw´‐
_‐ノv「新年の挨拶とはよきかなよきかな」
をおちょぼ口にして笑うシューちゃんの手を握り、俺は頭を下げた。
ありがとう、ありがとう!
糸目仲間として礼を言おうじゃないか!
( ´_ゝ`)「結婚してください!」
lw´‐ _‐ノv「無理」
(;´_ゝ`)「ちくしょう!」
ノリでなんとかなるかと思ったけど流石に無理だったらしい。
弟者が呆れ顔ですでに二階へと向かっていた。
- 33 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
00:00:08.31 ID:uKK0mBHs0
部屋に着き、ノックをするとすぐに扉が開いた。
中から煌びやかな振袖に身を包んだクーが…
(´<_` )「お、ようクー」
( ´_ゝ`)「久しぶり」
川 ゚ -゚)「なんだ、バカ兄弟か」
…出てくるわけもなく、綺麗な振袖の変わりに男物の着物を着ながらキセルを吹かしていた。
ていうかそのキセル絶対オモチャだろ。
クーは俺を横目でちらりと見ると興味をなくしたらしく、すぐ部屋に戻ろうとした。
ので慌てて引き止めた。
(;´_ゝ`)「おいおい、なんでそうマイペースなんだ」
(´<_` )「そうだぞ、兄者はともかく、俺はバカではない。部屋に戻るのは訂正してからにしろ」
(;´_ゝ`)「お、弟者、俺今ちょっと傷ついた…」
(´<_`;)「あ、ごめん…」
- 36 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
00:09:18.77 ID:uKK0mBHs0
そうこういっている間に目の前の扉が音を立てて閉じられた。
あ、と言う暇もない。…本当に閉じられるとは思わなかったよ。
しかしまたすぐに開かれ、その先でクーがはがきを持って立っていた。
男物の服を好んで着る変態女だが、見た目は上々。
こうして立っていると本当絵になる。
思わずごくりと喉を鳴らすと、クーは持っていたはがきを俺に差し出しながら言った。
川
゚ -゚)「忘れていた。あけましておめでとう」
(;´_ゝ`)「え、あ、うん。おめでとー」
(´<_` )「そのはがきは?」
川 ゚ -゚)「年賀状だ」
( ´_ゝ`)「……!」
驚いた。クーからの年賀状、もちろん俺には来なかったが。
ていうか一枚も来なかったが
- 37 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
00:13:35.72 ID:uKK0mBHs0
まさかこんなところでもらえるとは思わなかった。
俺がクーの服を売ったことや、下着とか色々盗んだこと、まだ怒っているかと思っていたのに。
こんな形で許しを得るとは、正直拍子抜けだ。
( ´_ゝ`)「クーお前…なんていったら良いかわからないが、その…ありが」
川 ゚ -゚)「書き損じたやつ、銀行行って交換してきてくれ」
( ´_ゝ`)「……………」
正月にやってるわけねえだろこのバカ女
川 ゚ -゚)「弟者もあけおめ、ふふふ、どうだ、似合うかこの格好」
(´<_` )「なんてコメントしていいのかわからねーよ」
川 ゚
-゚)「バカだな、そういう時は嘘でも『猪木みたいで可愛いよ』とか言うものだぞ」
(´<_`;)「嬉しいか?それ?」
( ;_ゝ;)
- 38 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
00:14:03.61 ID:uKK0mBHs0
しかもすでに俺のことを空気扱いとかもう本当…ねーよ。弟者ももうちょっとフォローとかさぁ…しろよ!
もういい、こんな嫌味女の所になんていられるか!俺は他の家を回るぜ!
というわけで>>40次は何処へ行く?
1(*゚∀゚)
2( ・∀・)(*゚ー゚)
3ξ゚听)ξ
4( ФωФ)
5从'ー'从
6| ^o^ |
7('A`)
- 40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/03(木)
00:15:57.86 ID:GPpgILtRO
- 6
- 45 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
00:22:52.81 ID:uKK0mBHs0
- (´<_` )ノ
兄者がなぜかクーに泣かされ、半泣きの状態で家を出たので、俺たちは他の家に挨拶することにした。
今の兄者に女の子とか合わせたら更に泣きそうだから、なるべく男にしよう。
奇抜だったり、うるさいのだとダメージ大きそうだから、優しい奴で。
笑顔の奴とかいいかもな。
というわけで、俺は最近あまり会っていなかった友人、ブームの家へと向かうことにした
ブームは中学時代友達だったわけだが、最近はめっきり会っていない。
一体どうしていることやら
( ;_ゝ;)「ちくしょう、年賀状なんてメールで済ませよ…」
未だに泣いている兄者を引きずりながら、高級住宅街の方へと足を進ませていった
- 46 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
00:29:27.98 ID:uKK0mBHs0
- ―――| ^o^ |の家―――
| ^o^ |「きょうも いい てんきですね」
| ^o^ |「いいえ 今は 曇りです」
| ^o^ |「ゆうくんは なにを いっているんですか」
| ^o^ |「そちらこそ 何を言っているんですか? ばかなの?」
| ^o^ |「このやろー」
| ^o^ |「ぐわっ やったなこのやろうー」
(´<_` )「……………」
( ´_ゝ`)「……………なあ弟者」
アレはなんだ、という問いに、俺は何も答えなかった。
…いや、おかしいな。昔はもうちょっとこう、知的な感じだったと思ったんだが。
今は一回り小さいブームみたいなやつと、ぽかすか暢気な擬音を立てながら殴り合っている。
久しぶりに会うにはあまりにもほのぼので、衝撃的だった。
- 49 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
00:36:47.93 ID:uKK0mBHs0
- しばらく物陰に隠れて様子を伺っていたが、そのうち向こうもこっちに気づいたらしく
手を振って笑顔で呼び寄せてきた
|
^o^ |「そこにかくれているやつ さんびょういないに でてきなさい」
| ^o^ |「ぶちころしますよ」
しかし内容はちっともほのぼのではなかった。
俺と兄者は一瞬だけ顔を見合わせたが、すぐにカウントが始まったので立ち上がり手を上げた。
| ^o^ |「さん」
| ^o^ |「2−」
(´<_`;)「よよよよ、ようブーム!久しぶり!」
(;´_ゝ`)「おおお、俺の場合初対面だけど久しぶりー!」
| ^o^ |「1」
| ^o^ |「0ー 時間切れです」
二人が、近くにおいてあったスコップをコチラに向けてきた。
|
^o^ |「しになさい」| ^o^ |」
(;´_ゝ`)「えええええええええ―――!?」(´<_`;)
- 96 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
22:11:24.10 ID:uKK0mBHs0
- ( ´_ゝ`)ノ
| ^o^ |「まったく びっくりしましたよー」
| ^o^ |「知り合いなら知り合いと 最初に言って欲しいものです」
(´<_`メメ)「途中で言ったと思うんだが…」
(メメメ_ゝメ)「そして俺のダメージが弟者の倍なのは一体どういう了見だ?」
スコップで滅多打ちという、殺人犯じみたことを散々犯した後、
ようやくブームという男は俺たちを解放してくれた。
どうやら弟者の顔を思い出したらしい。
にこにこした柔和な顔立ちは見るものを和ませてくれそうなもんだが、
傍らにはまだ血がまとわりついたままのスコップが置いてある
…近寄りづれえー。
ていうか弟者、お前忘れられてるような相手の所に挨拶とかしようとするなよ…
そのせいで新年からスコップで滅多打ちにされるとは思わなかった
| ^o^ |「こーら どうぞ」
家の中に入りテーブルにつくとブームが俺たちに黒い液体を差し出してきた。
どうやらお詫びのつもりらしい
- 98 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
22:16:04.22 ID:uKK0mBHs0
- 俺たちはお互いコップを手に取り口元へ寄せた。
ここにくるまで何も口にしていなかったからこれは嬉しい。だが
(;´_ゝ`)「…これは…」
(´<_` )「醤油の匂いがするんだが」
|
^o^ |「いいからさっさとのみなさい」
あきらかに甘い香りのしないその液体をそのまま俺の口にコップを押し付けてきやがった
ちょ、待て、なんで俺に!
(; _ゝ )「うぼぇあ!!」
弟者の言葉どおり、口の中にしょっぱい味がいっぱいに広がり、舌がぴりぴりと痛み出す
味覚が可笑しくなるんじゃないのかと問いかけたくなるほど涙が出てきた。
やめろ!高血圧で殺す気かこの男は!?まだ俺を殺すことを諦めてないのか!?
| ^o^ |「それにしても おひさしぶりですねえ」
(´<_` )「ああ、中学卒業以来だな」
おい!無視かよ!
| ^o^ |「本当、久しぶりですー」
(´<_` )「…いや、君とは会ったことないけど」
|
^o^ |「ぼくのいとこの ゆうたろうです ゆうくんと よんであげてもかまいませんよ」
- 100 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
22:17:37.54 ID:uKK0mBHs0
- しょっぱいしょっぱいしょっぱい!
| ^o^ |「よろしく おとーちゃん」
(´<_` )「やめてもらえる…? その呼び方」
( ;_ゝ;)
総シカトとか本当ふざけんなよ。
ブームも、ゆうたろうも、話しやすそうな顔はしてるけど、とんでもない。
とんでもない鬼畜だこれ。
今まさに俺が醤油のしょっぱさにのたうち回っているというのに、
自分達だけアップルティーとか飲んでやがる
畜生!俺にもよこせよ!
| ^o^ |「ところで なにしにきたんですか めいわくだなあ」
(´<_`;)「あ、ごめん…」
| ^o^ |「これから ブームと かるたをするところだったのに」
2人でかよ。
つまんねえだろそれ
- 102 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
22:21:47.21 ID:uKK0mBHs0
(´<_` )「…一応、新年のご挨拶に来たんだが」
| ^o^ |「もう みっか ですよ」
| ^o^ |「作者が 書くのを怠ったせいで どんどん元旦から遠ざかります」
(´<_` )「ははは」
何を言ってるんだか全くわかりません。
| ^o^ |「あんかたくさん とかいいながら 全然ないですし」
| ^o^ |「正直 まんねりです」
『小うるさい奴らだ』
と、誰かが俺に言わせた気がするがきっと空耳だろう。
というかそこをつかれては元も子もないので、これからの行動を示してほしい>>104よ
- 104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/03(木)
22:23:12.72 ID:1vPoSA/+0
- お年玉強奪
勿論、ブーム君とゆう君が( ´_ゝ`)の財布から
- 108 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
22:31:03.11 ID:uKK0mBHs0
| ^o^ |「はっ」
| ^o^ |「ぴこーん」
こいつらと話しているとなんだか異常に疲れる、だから弟者にも出るよう言ってそろそろ違う家に回ろうか
そう思ったとき、ブームとゆうたろうが神の啓示を受けたように立ち上がった。
(´<_` )「どうした?」
|
^o^ |「いま なにか」
| ^o^ |「神の啓示が 下ったような 気がします」
(;´_ゝ`)(本当に下ってた…!)
瞬間、ブームとゆうたろうがじろりとこっちを睨んできた。
いや、二人とも目が笑ってるら睨んだような気はしないが、寒気がしたのだ。
これは…嫌なフラグが立った気がする!
| ^o^ |「じろり」
| ^o^ |「にやり」
(;´_ゝ`)「お、弟者!もう帰ろう!」
(´<_` )「え?おい、兄者?」
戸惑う弟者の手を引いて玄関へと走る。
- 111 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
22:37:58.93 ID:uKK0mBHs0
- 此処にいたらなんだかとんでもないことをされてしまいそうだ!
ぞくぞくと寒気が募っていく
(;´_ゝ`)「ブームとゆうたろうとやら!あけましておめでとうございましたぁ! ばいばい!」
| ^o^ |ノシ「ばいばーい」
□| ^o^ |ノシ「この 財布は お年玉として 頂いておきますね」
( _ゝ )「ぶふぉお!」
(´<_`;)「兄者ーーー!」
走っていた途中、足を滑らせ壁に追突。
床に這い蹲りながらも慌ててポケットに突っ込むと、俺の財布が綺麗に抜き取られている。
冗談じゃない、あれには金は入ってないが大事な会員証とかポイントカードが沢山入っているんだ!アニメイトとかの!
(;´_ゝ`)「い、いつのまに…!」
| ^o^ |「ふふふ くうふくのてんさいじとは わたしのことです」
| ^o^ |「そして私が スリのゆうちゃん」
(;´_ゝ`)「天才児なら漢字使って喋れよ!」
(´<_`;)「落ち着け兄者、突っ込むべきところはそこじゃないだろう」
- 114 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
22:44:46.49 ID:uKK0mBHs0
| ^o^ |「じつは さっきあなたを ふるぼっこしているあいだに ぬきとらせてもらいました」
(;´_ゝ`)「あれ最初から計画的な犯行か!」
神の啓示とか嘘だろ絶対!
にやにや笑う二人組みから奪い返そうと手を伸ばすが、あっさりと避けられてしまう。
ああ、そういえば今朝弟者にもクロスチョップ避けられてたっけ
もしかして俺、喧嘩が弱いのかもしれない。いや、そもそも喧嘩とかしたことないや
今日から通信空手始めよう……
|
^o^ |「それでは さようなら」
| ^o^ |「大人になったら またきなさい ボウヤ」
( ;_ゝ;)「うっ…うっ……」
鼻で笑われ玄関まで追いやらた。
こいつら性格悪すぎる…、いつか必ず復讐してやると、堅く胸に誓った
その意思を伝えようと隣を見ると、弟者が携帯片手に電話をかけている最中だった
(´<_` )】「もしもし、警察ですか?」
| ^o^ |「あう」
| ^o^ |「そんなばかな」
悪は滅びた
- 117 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
22:50:04.79 ID:uKK0mBHs0
- (´<_` )ノ
しかし、酷い目にあったなー
と隣で兄者が笑う。
実際酷い目にあっているのはほとんどが兄者なのだが、それでもこの兄は新年挨拶をやめる気はないらしい。
正味な話、こんな思いまでしても得るものはほとんど無いだろうに。
むしろ失うものの方が多いだろうに
どうしてここまでするんだ。
そう問いかけると兄者は誇らしげに俺へと微笑んだ
( ´_ゝ`)「決まっているだろう、弟者…」
(´<_` )「………?」
( ´_ゝ`)「いつか、お年玉がもらえることを信じて…!」
危険だ
その言い方はもう二度ともらえない予感さえしてくる!
しかしそれも俺にはどうでもいいことか
なにはともあれ>>120
次の家を指定してくれまいか
1(*゚∀゚)
2( ・∀・)(*゚ー゚)
3ξ゚听)ξ
4( ФωФ)
5从'ー'从
- 120 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/03(木)
22:51:31.13 ID:34/8bn9N0
- 4
- 129 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
22:59:45.11 ID:uKK0mBHs0
しばらく無言で雪道を歩いていると突然兄者が立ち止まった
( ´_ゝ`)「よし、じゃあ次は杉浦の家に行こう!」
ぽん、と手を叩き俺の前に出る
杉浦というのは兄者の友人らしい。俺も話したことはあまり無いが、サボテン好きの変人だという
ことだけは知っている。
引きこもりの兄者にとって、数少ない心許せる友人の一人だ。
( ´_ゝ`)「あいつは単純バカだから、うまくすれば何かもらえるやもしれん」
(´<_` )「友達じゃねーのかよ」
(*´_ゝ`)「杉浦の家は確かこっちだったな。 弟者早く早くーー」
(´<_` )「…………」
聞いちゃいなかった。
基本的に自分の行動第一に考える男だから、あまり周りを省みない。
単純バカなのはお前も一緒だ、と思わず突っ込みたくなったが、ここで揉めるのも面倒だ
とりあえずそのままついていくことにした。
- 134 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
23:08:32.38 ID:uKK0mBHs0
- ―――( ФωФ)の家―――
( ФωФ)「帰れ」
家に着き、インターホンを押した瞬間、不機嫌そうな男が顔を出し、最初に言った言葉がこれだ。
ご丁寧にキーチェーンまでかけてむすっとした顔でこちらを睨みつけてくる。
兄者、あんた一体何をしたんだ。
( ´_ゝ`)「ちょwwwwwwいきなり帰れとかwwwwww」
(#ФωФ)「ええいうるっさいわバカ者! 貴様この間我輩に嘘をついただろう!」
( ´_ゝ`)「嘘?」
兄者がチェーン越しに首を傾げる。どうやら何も覚えていないらしい。まあ忘れやすい男だしな。
しかしそれを見た杉浦さんは納得いかないのか、更に顔を歪め怒鳴りつけてきた
(#ФωФ)「とぼけるな! この間貴様が『夜空に向かって幼女!と三回叫べばサボテンが喋る』
と言ったではないか! あれやったら近所の人に通報されたぞ!
しかもセザンヌ喋らなかったぞ!」
( ´_ゝ`)(あれやったんだ…)
- 138 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
23:11:12.36 ID:uKK0mBHs0
ちなみにセザンヌ、というのはこの人が大事にしているサボテンの名前らしい。
どうしてそこまでサボテンに肩入れするのかは未だにわからない。
( ФωФ)「バーカバーカ! お前の母ちゃんケンシロウ!」
(;´_ゝ`)「なんだとー! お前のサボテンなんて枯れてしまえ!」
子供の喧嘩かよ。
ここは何か言っておくべきか?>>142
- 142 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/03(木)
23:12:41.14 ID:1B71EIed0
- 謝れ兄者
- 147 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
23:19:37.70 ID:uKK0mBHs0
このままいくと騒音で近所迷惑にもなりかねない。
俺は兄者を扉の前に差し出し言った
(´<_` )「謝れ兄者」
( ФωФ)「……!」
( ´_ゝ`)「えー、だって騙される方にも問題があると思うぞー」
(´<_` )「いいから、嘘ついたのは本当なんだろ、謝るべきだ」
むっと不満そうな顔でこっちを見ていたが、俺が譲らないと察したのか。
ふてくされた表情で杉浦さんにむかって頭を下げた。
( ´_ゝ`)「ごめんなさい」
杉浦さんがキーチェーンを外してふんぞり返りながら兄者の肩を叩いた
( ФωФ)「わっ、わかればよいのだ! もうあんな嘘つくなよ」
(´<_` )「杉浦さんもちょっとは疑問に持ってください」
(;ФωФ)「え、我輩も…?」
普通、ありえないだろう
あんな嘘。
- 149 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
23:25:07.01 ID:uKK0mBHs0
家に入ると、そこはサボテン屋敷だった。
大きいのも小さいのも、とげのあるものないものと、種類は様々。
いたるところに敷き詰められていて俺はあんぐりと口を開けた。
兄者の方は家に来たことがあるのか、特に驚いた様子はない。
ぼんやり部屋を眺めながら突っ立っていると、後ろからエプロン姿の杉浦さんが出てきた
( ФωФ)「適当に座っていろ。 実は料理の最中でな。雑煮が余っているが…食うか?」
(´<_` )「あ、いやお構いなく」
( ´_ゝ`)「俺の餅は3個な!」
( ФωФ)「貴様なんぞそこにある塩昆布でも食ってろ」
( ´_ゝ`)「うめぇwwwwwww」
そう言ったまま台所に引っ込んでしまった。
兄者は渡された塩昆布を美味そうに食っている。頼むからちょっと自重しろ
- 152 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
23:31:25.07 ID:uKK0mBHs0
杉浦さんは料理が美味い。
この間、ある事情からオデンを作ってもらったのだが絶品だった。きっと雑煮も美味いんだろう。
ちょっとわくわくしながらちかくにあるサボテンを触った。
棘がないタイプらしく触っても痛くない。
(´<_` )「なあ兄者」
( ´_ゝ`)「なんだ?これはやらんぞ」
驚いた顔で塩昆布を懐に仕舞う。いや、いらねーよ
(´<_` )「杉浦さんはなんであんなにサボテン好きなんだ? なんか理由でもあるのか?」
( ´_ゝ`)「んー、まあ俺もよくは知らんが、なんか昔好きだった子がサボテンに良く似てたとかで」
人類か、それは?
そうこうしている間に杉浦さんが鍋を抱えて戻ってきた。
ふわん、と雑煮の良い匂いが部屋の中に立ち込める
- 155 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
23:37:08.23 ID:uKK0mBHs0
鍋から汁をすくい、焼きたての餅を中に入れる。
香ばしいかおりが鼻腔を擽った
( ФωФ)「弟君は餅3個でいいな」
(´<_` )「あ、どうも」
( ´_ゝ`)「なあ、俺の餅入ってないんだけど」
( ФωФ)「スマンが品切れだ」
( ´_ゝ`)「そこに見える買い置きの餅の山は」
( ФωФ)「幻覚だろう」
(#´_ゝ`)「……セイ!」
(;ФωФ)「あっ、こら貴様、我輩の餅を取るなー!!」
奪われた餅を取り返さんと、箸で戦い始める兄者と杉浦さん。
……なんというか、平和だな。ここは
- 160 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
23:43:48.13 ID:uKK0mBHs0
- ********
( ФωФ)「ところで貴様ら、一体何しに来たのだ? まさかお年玉をせびりに来たのではあるまいな」
(*´_ゝ`)「その通りだっ」
一通り戦い終えた後、コタツに包まりながら兄者が言った。
その頭をはたきながら訂正する
(´<_` )「違う、新年のご挨拶にきました」
( ФωФ)「え、もう三日なのに?」
そのネタはさっきやったんだよ。
ひとまず先に挨拶をした方が早いか?頭を下げて定例のあのセリフを口にする
(´<_` )「あけましておめでとうございます」
( ´_ゝ`)「あけおめ」
略すな
(*ФωФ)「…うむ、あけましておめでとう。やはり挨拶とは良いものだな
リリー、マトマト、イリアス、オデット、たけし、ココシュリカ、パッテントリュッシェ」
杉浦さんも満足そうに言うと近くにあったサボテンに語りかけていた。
この人のネーミングセンスがわからない
- 165 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
23:47:33.95 ID:uKK0mBHs0
( ФωФ)「そういえば貴様ら、家から直接我輩の家に来たのか?」
( ´_ゝ`)「いや、その前にクーとか犯罪者の家に寄ったけど」
( ФωФ)「そうか、では次はどこぞの家かに行くつもりか?」
ああ、そういえばそれもまだ決めてなかったな、でも雑煮も食ったしそろそろ帰りたいんだが…
この様子じゃ兄者はまだ帰らないだろうなあ。
なぁ>>170、次はどこの家に行こうか
1(*゚∀゚)
2( ・∀・)(*゚ー゚)
3ξ゚听)ξ
4从'ー'从
- 170 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/03(木)
23:49:20.31 ID:g8VIgZj30
- 2
- 177 : ◆RlTQEud5f. :2008/01/03(木)
23:56:36.11 ID:uKK0mBHs0
(´<_` )「一応、モララーんちに行こうかと」
(;´_ゝ`)(え、そうだったの?)
( ФωФ)「ならこの雑煮持っていけ。どうせ一人暮らしでは食いきれんしな。それにモララーは餅好きだろう?」
と、大量の餅と共に鍋を俺へと手渡した。
モララーが餅好きかどうかは知らんが、ありがたく受け取っておこう。
思えば家を出て初めて嬉しいものを貰った気がする。ありがとうとお礼を言っていると
隣から兄者が餅に手を伸ばしていた。が、すぐに叩き落されていた。
( ФωФ)「嘘つきに食べさせる餅などありませんーーー!」
(;´_ゝ`)「くっ…このケチネスクめ…!まだ根にもっているのか!」
( ФωФ)「フフン、お前の父ちゃん一反木綿!!」
(#´_ゝ`)「なんだとこのやろう!」
…もう放っておこう。
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