( ´_ゝ`)魔王が世界を征服するようです



277 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 16:10:24.41 ID:If8yR7nc0
次の日、微妙に元気を取り戻した魔王が、玉座でぐったりと座っていた。

その肘掛に、相変わらず座っているのは弟者で、
結構増えた仲間たちが、玉座の周りに各々の位置を作って寛いでいる。


(lli´_ゝ`)「それで、これからの方針なんだが」

(´<_` )「人間抹殺!」

(lli´_ゝ`)「お前それ好きだなー」

( ФωФ)「好きとか嫌いとかの問題ではないですぞ。
        これは魔物全ての願いなのである」

(lli´_ゝ`)「別に、良いじゃん共生すればさ、全滅させる必要とかないじゃん」

( ФωФ)「甘い。甘いですぞ魔王。
        そんなんだから勇者になんか騙されるのである」

(´<_`; )「げっ、あんた騙されて封印されたの?最悪」

(*゚∀゚)「アヒャヒャヒャ、ダッセー!魔王ダッセー!」

(lli´_ゝ`)「うるさいな!」




279 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 16:17:31.43 ID:If8yR7nc0
(lli´_ゝ`)「とにかく、AA大陸が平和になれば俺は良いわけよ。
       そもそもVIP大陸は人間の治めてた地域なわけだしさ」

(´<_` )「そうやって昔は分けていたのはわかった。
      でも結局人間が攻め込んできたんだろ?」

( ФωФ)「そうである、人間など信用に値しない!」

(lli´_ゝ`)「うーん……ヒートは人間代表としてどう思う?」

突然兄者から声をかけられて、
ヒートは慌しく敬礼した。

ノパ听)「はっ!私は魔王の下した命に従います!」

(lli´_ゝ`)「いや、そうじゃなくて、自分の思ったこと言って良いよ。
      何も怒ったりしないから」

ノハ;゚听)「はぁ……それでは、恐れながら言わせていただきます」

ノパ听)「私は>>284




284 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 16:24:59.17 ID:1CbE52w/O
人間抹殺





286 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 16:32:10.79 ID:If8yR7nc0
ノパ听)「私は人間抹殺が良いと思います」

(;´_ゝ`)「ええっ!おまっ……人間だろ!」

ノパ听)「はい、確かに私は人間です。
      しかし今はそれすらも恥じています」

ノパ听)「人間とはかくも醜い……嘘をつき、すぐに戦争を起こし、
     それがなければ自分の利益になることばかり追い求める」

ノパ听)「しかし魔物は違う、ただ自然のままに生き、自然と共に生活している。
     なんと素晴らしいことなんでしょう!」

(;´_ゝ`)「いや、それ、洗脳されてない?」

ノパ听)「私自身の意見ですっ!」

(*゚ー゚)「ヒート素敵!」

ノハ*゚听)「ご、ご主人様……私は身も心もご主人様のものです!」



(;´_ゝ`)(いいなぁああああご主人様って言われたいなああああああ)

(´<_` )「………」

( ФωФ)「………」




287 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 16:38:46.04 ID:If8yR7nc0
(´<_` )「それではご主人様、人間抹殺の方向で」

( ФωФ)「それで良いですな、ご主人様」

( ´_ゝ`)「え、何おまえら呼び方変わってんの……気持ち悪いんだけど」


(*゚∀゚)「おう、魔王!オレサマも頑張るぜ!」

川  川「魔王には頑張ってもらわないとだものね……」

ノハ*゚听)「魔王!私もご主人様と共に着いていきます!」

(*゚ー゚)「魔王!……えーっと……ノリで言ってみたけど言うことは特にないんだなー」

(;´_ゝ`)「そして言われたい方は魔王のまま!」



(´<_` )「じゃ、次はどうしようか」

(´<_` )「そろそろVIP城を叩くのも良いと思うんだけど、>>295





295 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 16:43:17.82 ID:SVSJxjX60
鍛える




299 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 16:49:29.18 ID:If8yR7nc0
(´<_` )「……ということで、ほぼ満場一致で、兄者を鍛えることに」

( ФωФ)「まあ、今までそうしなかったのが不思議なくらいであるが」

(;´_ゝ`)「どえええええ!何で!?良いじゃんお前ら戦えば」

(´<_`#)「こないだみたいにうろちょろした時に、死にかけられたら迷惑なんだよ!」

(;´_ゝ`)「うわああ、何も言い返せない!」



(´<_` )「一番良いのは実戦で鍛えることだからな、
      全員でやっても仕方ないから、とりあえず……誰にしごいて欲しい?」

( ´_ゝ`)「あ、選べるんだ」

(´<_` )「ここにいる6人の中だけだけどな、それ以外の名前言っても無視するぞ」

( ´_ゝ`)「えーと、そりゃあ、やっぱ>>303だろ」




303 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 16:51:35.63 ID:/7iLCRrD0
ろま



    294 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 16:42:47.99 ID:9nknrSlGO
    修造に鍛えてもらう
    298 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 16:43:34.26 ID:9nknrSlGO
    修造にしごいてもらう!!

    305 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 16:53:05.36 ID:9nknrSlGO
    修造

    306 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 16:54:01.35 ID:hbpZIzLF0
    >>305お前はどんだけ修造好きなんだよwwwwwww




310 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 17:03:16.67 ID:If8yR7nc0
( ´_ゝ`)「そりゃあ、ロマネスクだろ。
       魔法も体術も万遍なく使えるし」

(*ФωФ)「おお、我輩であるか!」

( ´_ゝ`)(どっかの誰かみたいに怖くないし……)

(´<_` )「おい何か言ったか」

(;´_ゝ`)「げっ、いや、何も」

( ФωФ)「我輩全力でお相手させていただくぞ!」

(*゚∀゚)「ウヒャヒャ、全力でやったら魔王しぬんじゃねーか」

(;ФωФ)「あ、手加減はさせていただくのである」



(;´_ゝ`)「俺一応魔王だからね!人間世界じゃ一番恐れられてるんだからね!」




313 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 17:08:36.48 ID:If8yR7nc0
コホン、とロマネスクは咳払いをした。
中庭に移動して、足元の状態を確認する。

( ФωФ)「えー、魔王は確か生前、魔法の方が得意だったのであるな?」

( ´_ゝ`)「うん、俺今も生きてるけど、魔法のが得意だったよ」

( ФωФ)「であるから、まずは魔法の勘を取り戻していただこうと思う」

(*´_ゝ`)「おお!それはありがたい!」

兄者はこの間の魔法の失敗を思い出した。
人間には見られたが、魔物の誰にも見られてなくて本当によかった。




317 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 17:14:30.23 ID:If8yR7nc0
( ФωФ)「それでは、低級魔法のライトから行こう」

(;´_ゝ`)「小学生じゃないんだから、低級魔法とかないわ……」

( ФωФ)「ライトとは、攻撃魔法ではなく、
        ただ光をだして夜道を明るくするという基本的な魔法である」

(;´_ゝ`)「おいおっさん!俺のことバカにしてるだろ!」

ロマネスクは、身に着けていたクロウを兄者の目の前に突き出した。
あと数センチで顔に当たる、というところまで。

( ФωФ)「それなら魔法を出してみるがよい」

流し目で見られて、兄者は頬を膨らませながらも両手を前に突き出した。




318 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 17:17:26.63 ID:If8yR7nc0
(#´_ゝ`)「ライトオオオオオオオオオオオ!!!!」







( ФωФ)「………」


(´<_` )「………」

(*゚∀゚)「………」

(*゚ー゚)「やだー、魔法使うときに魔法の名称言うなんて小学生までだよー」

ノパ听)「これだから童貞は……」

ノハ*;凵G)「きゃはははは」(;ー;*)







( ;_ゝ;)(消えたい!この世から消えたい!)




       319 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 17:18:20.42 ID:k/4lEpfE0
     wwwwww
    320 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 17:18:57.91 ID:/7iLCRrD0
     こういう兄者がみたかった
       321 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 17:19:16.13 ID:xUC3PrEoO
     もう兄者が不憫で見てられないwwwww
    322 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 17:20:01.92 ID:9nknrSlGO
     全世界が泣いたww
       323 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 17:20:24.22 ID:4zzchFz0O
     これはいい兄者wwww
       324 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 17:20:48.86 ID:070AM6EjO
     兄者wwwwww
    326 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 17:23:12.54 ID:3cvjrgL9O
     兄者ww



327 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 17:26:05.36 ID:If8yR7nc0
項垂れる兄者の肩を、ロマネスクが叩いた。
そのロマネスクさえも、傷を負った目から、さめざめと涙を流している。

( 。ФωФ)「昔は、微笑むだけで城中が煌々と輝いたというのに!」

( 。ФωФ)「あのかっこよくて不敵な魔王は一体どこに行ってしまったのだ!」

( ;_ゝ;)「むしろ俺が聞きたいよ!」

低級魔法すら放つことのできない魔王を、どのように教育して行けば良いのだろう。
ロマネスクは頭を抱えた。
人間が一から魔法を習うように教えて行けば良いのか。

が、その時に横から弟者が口を出す。

(´<_` )「あ、でもさあ、ロマネスクを迎えに行った時、兄者魔法使えてたよな」

( ФωФ)「あ、そういえば」

そうなのだ。
ロマネスクのカマイタチを受けるときに、自然と行った魔法。
カウンターマジックという、バリアの一種をしていたのだ。





331 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 17:32:27.19 ID:If8yR7nc0
だから、完全に魔法を使えないわけではない。
ただ単に魔法の使い方を忘れているだけのはずだ。

( ФωФ)「つまり、一度使い方を思い出せば、
        あとは自然と使えるようになるはず!」

(*´_ゝ`)「お、おおっ!」

( ФωФ)「……とは言えど、どうやって思い出してもらうか……」

ライトーなど叫ぶほど、100年の時は長かった。
その100年を巻き戻すには……


(´<_` )「1.魔法が使えるようになるまで問答無用で攻撃する」

(*゚ー゚)「2.手取り足取り腰取り、ハジメテの子に教えるように、じっくり教えるv」

ノハ*゚听)「ご主人様……!
      ご主人様に、色んなことをじっくり教えていただきたいですううう!!」

(*゚∀゚)「3.えーっと……それ以外ご自由に!」


( ФωФ)「>>340にするのである」




340 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 17:37:01.96 ID:7cAmQfLTO
2がいいな




346 : ◆AsyYKJceLA :2009/05/05(火) 17:58:42.51 ID:If8yR7nc0
( ФωФ)「……というわけで、我輩が手取り足取り……」

(;´_ゝ`)「子供扱いするんじゃない!俺をいくつだと思ってるんだ!
      かれこれ400年は生きてるんだぞ!」

( ФωФ)「我輩は魔王が生まれた頃、既に200を過ぎていた。
        我輩から見れば子供のようなものである」

さ、まずは魔力の練り方から教えてしんぜよう。
そう言って背後にまわり、兄者の腕を取る。

(#´_ゝ`)「俺にだって!プライドってもんがあるんだよっ!」

(*ФωФ)「はっはっは、些細なものである」

抵抗する兄者を、赤子の手を捻るようにねじ伏せる。
そして特に気にした様子もなく、魔力について説明しはじめた。




    347 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 18:03:10.70 ID:zgome9hy0
   支援
  
        ∧∧
       ヽ(・ω・)/   ズコー
      \(.\ ノ
    、ハ,,、  ̄


    348 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/05(火) 18:03:21.23 ID:z0/6v8InO
   あれ?サキュバスが手取り足取りだと勘違いしてたw





350 : ◆AsyYKJceLA :2009/05/05(火) 18:07:37.84 ID:If8yR7nc0
 

(*゚ー゚)「魔王って意外と年上だったのね」

そう言って、しぃは弟者の隣に座る。
眉間にしわを寄せて、難しい顔をしていた弟者だったが、
しぃに気付くと口元に笑みを作った。

(´<_` )「ああ、そうみたいだな」

(*゚ー゚)「そうみたいって……弟者、魔王の弟なんでしょ?」

(´<_` )「んー……まぁ、似たようなものだけど」

中途半端な言い方をする弟者に、しぃは首を傾げる。

(´<_` )「いや、俺は、前王が残した保険みたいなものだからさ」

(*゚ー゚)「保険?」

(´<_` )「そ、魔王に何かあった時の為のね」
      だから親の顔は見たことないし、兄者と血が繋がってるかもわからない」

(*゚ー゚)「へぇ……そうなんだ、王族周辺って色々大変ねー」

(´<_` )「まぁ、もう王族もいないんだけどね」

ふ、と笑った弟者の目があまりにも冷たくて、しぃはどきっとした。
少し離れた場所で騒いでいる魔王の声がなければ、
緊張で心臓がとまっていたかもしれない。




354 : ◆AsyYKJceLA :2009/05/05(火) 18:18:54.64 ID:If8yR7nc0
(*゚ー゚)「まぁ、魔王も復活したし、集めて再結成すれば良いじゃない?」

(´<_`; )「そうだなぁー……うわっ!」

(;*゚ー゚)「ひゃっ?なに!?」

二人の会話を遮ったのは、なんとも間延びした声だった。
何があったのかと兄者の方を見ると、巨大な猫らしき物体が佇んでいた。

                   
      |\   lVVVVl   /|
      ヽ\>┴(@)┴<// 
       〉´  /  \  `〈 
      i ⊂'⊃   ⊂'⊃ i
    _|/_  ▽  _\|_ 
     >ヽ -モ_人_チ- / く
     Z \   ヽノ    /__「
      └v'~r-----r^v┘
    ⊂へ   |―――|
        | |  |‐―――|
        ヽニ.|ー―――|
         └-------┘


(´<_`; )「な、なんだあれ……」

(;´_ゝ`)「あ、ごめん……、なんか失敗しちゃって……」




359 : ◆AsyYKJceLA :2009/05/05(火) 18:23:12.22 ID:If8yR7nc0
(´<_`#)「失敗しちゃってじゃないだろ!どうやったらあんなの召還できるんだよ!」

(;´_ゝ`)「いや、ライトを使おうと思ったらなんかでたんだよ!」

(´<_`#)「あんた魔法のセンスないよ!魔王やめちまえよ!」

(;´_ゝ`)「ひでえ!おまえがやれって言うから頑張ってるのに!」

(´<_`#)「それとこれとは……

                                __ノ´ ̄ ̄´
      |\   lVVVVl   /|      __ノ´ ̄ ̄´
      ヽ\>┴(@)┴<//  ノ ̄__||_ =====ッ
       〉´  /  \  `〈 /    ̄/|| ̄   || 〃 ============
      i ⊂'⊃   ⊂'⊃ i      〃 ||    ;リ
    _|/_  ▽  _\|_ ―--- __
     >ヽ -モ_人_チ- / く          ̄ ̄ ―-- _
     Z \   ヽノ    /__「                    ̄
      └v'~r-----r^v┘
    ⊂へ   |―――|
        | |  |‐―――|
        ヽニ.|ー―――|
         └-------┘

(´<_`; )「………」

┏━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ 弟者のやる気がなくなった    ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━┛




363 : ◆AsyYKJceLA :2009/05/05(火) 18:30:57.52 ID:If8yR7nc0
(´<_`; )「うん……まぁ、頑張って……」

(;ФωФ)「あ、待つのである弟者殿!
       これは我輩の手に負えないかもしれないのである!」

(´<_`; )「多分俺の手にも負えないから待たない!」

弟者は足早に立ち去った。
それに続くようにしぃとヒート、つーまでもが扉の中に消えていく。

(;´_ゝ`)(なんでかなー、なんでかなー……おっかしいなー……)

残ったのは兄者とロマネスクだったが、
兄者は不思議そうに自分の掌を見つめていた。





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